十年来の友人からマルチに勧誘された話

つい先日会った出来事を振り返ろうと思う。

 

<登場人物>

自分:最近バイトに明け暮れている。

地元の友人♀:同い年。小中高も同じ。

大人のお姉さん:二人の子持ちのシングルマザー。

 

 ●事の顛末

ある日、地元の友人からLINEが来た。

 

友人「△日の夜、時間あったりする?話したいことあったんよな!(笑)」

 

小学校時代の同級生(限界集落にある小学校だったので、同級生は10人程度しかいない。現在は統廃合により消えた)とたまに同窓会っぽいことをしているので、今回もその集まりかなと思い、とりあえず了承した。楽しい休日になりそうだ。

 

当日、車を走らせ街へ繰り出す。ペーパードライバー気味なので、しばらくハイビームで走っていた。ごめんね、対向車。

夜7時、遅刻せずに店に着く。遅刻せずに店に着く。駐車場がいっぱいだったため、適当なところに停めた。ごめんね、かっぱ寿司

店に到着したものの、先に来ている友人は一人しかいない。しかも団体席というわけでもない。疑問に思って他の人はどうしたのか尋ねてみると、

 

友人「みんなで集まるのは違う日にしようと思っちょんのやあ☆ 別のことで聞いてほしいことがあってな…私の仲いい先輩も含めて話したいなーっち!」

友人「いきなり先輩とか気まずいっち思うかもやけど、全然話しやすい人やけん安心して(笑)」

 

 

安心できるはずがない。

飯食ってるところに突然自分の知らない人がやって来ると聞いて不安に思わない人間などいるのだろうか。あと何でそんな悪びれずに言えるんだ。

暗い気持ちでオムライスを流し込みながら、友人としばらく話していると、”先輩”が到着した。

 

大人のお姉さん「はじめまして!友人ちゃんから話は聞いてるかな?つメイシ」

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あ、マルチだ(確信)

なんとなくそんな気配がしていたが、雰囲気的に帰れない。3DSで遊んでいるちびっ子たちを横目に話は始まった…。

 

お姉さん「今日は時間をとってもらってありがとう。突然だけど、○君が叶えたい夢ってないかな?」

 

本当に突然すぎる。ひとまず宝くじで5億円当てて、仙台と大阪に別荘を買い、広い庭が一望できるガラス張りのリビングに真っ白なグランドピアノを置くことだと答えておいた。お姉さんの話は続いた。

 

お姉さん「うんうん、素敵な夢だね。でもさ、そういう夢ってお金と時間が無いとできないよね?」

お姉さん「私たちは、あくせく働かなくともお金を稼げて夢を叶えられる、ネットワークビジネスを副業として頑張っているの。どう?興味でてきたでしょ(笑)」

 

どうやら本格的なマルチに勧誘されてしまったようだ。オフやツイッターでマルチ(ポケモン)に誘われることはあっても、マルチ(ポケモンでない)に誘われることは初めての経験だったため、適当に相づちを打って話を聞いてみることにした。

 

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一時間が経った。

長い。ひたすら夢や幸せなどの単語が聞こえてきたが、正直笑えない。それでも、大人のお姉さんはかなり話し上手で、資料を交えながらお金の仕組みを手慣れた様子で説明していた。おそらくお姉さんは、階層の末端ではなく、ある程度上のクラスにいるのだろう。そう、大人のお姉さんの正体はマルチ団の幹部だったのだ。

 

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幹部「…それで、どうかな?こういうのは悩むより、とりあえず今すぐやってみて、ダメだったら後から止めればいいから!クレジットカード持ってる?ここに契約書があるんだけど…」

 

冗談じゃない。スポ根漫画の主人公みたいな思考回路しやがって。あと何でクレカ限定なんだ。怖すぎる。

 

 友人「私もめっちゃ悩んだけど、その日のうちに始めたよ!あのときは5時間くらい話し込んで決めたな~(笑)」

 

それは悩んでいるとは言わない。友人はここまで頭が弱かったのか。ただただ愕然とした。

危険を感じた僕は適当に理由をつけて断り、うんこのような時間を終わらせた。それと話を聞いてやったのに幹部が晩飯代を出してくれなかったのは頭にきた。勧誘する気あるんか?そこは奢らんかい。

 

●最後に

ここからは真面目な相談になるのだが、どうすれば友人はマルチを止めてくれるのか。友人は1年ほど前から毎月15,000円払い、会員を増やす活動をしているらしい。「今はまだ赤字だけど、会員になってくれる人も段々増えてきたんだ~(会員セミナーの集合写真)(SNOWで加工)(空間のゆがみ)」などと言っているが、おそらく今後も赤字なのだろう。親にも言ってないらしく、セミナーにも参加しているマインド・コントロール状態なので、説得するのはかなり難しいことのように思える。果たして友人の未来はどうなってしまうのだろうか。